こんにちは!ベトナムウォーカーズの室井です!今日はベトナム人社員と一緒に働く方々にとってお役に立ちそうなネタを考えましたので、シェアさせていただきます!
目次
1. ベトナム人社員は”自尊心”がポイント
「ベトナム人の☓☓なとこダメだよね〜」と、居酒屋にいると周囲から愚痴がちらほらと耳に入ってきます。
気持ちはわかります。文化の異なる方々と最初から仲良くやっていくのは難しいことです。日々の業務を真剣にやっていると、ついカッとなってしまうこともあるでしょう。しかしその時の感情に任せて強い言葉で否定することは簡単ですが、人間関係の構築には相互理解が必須です。
ベトナムの方は良くも悪くも自尊心(≒プライド)がとても高いです。昔から中国からの侵略を何度も打ち負かし、ベトナム戦争では、世界で唯一アメリカに負けなかったくらい自尊心や愛国心が強いです。故に人格否定はベトナムではNGです。失敗を許し、良い点を褒めて伸ばす方が有効です。
それでも成長が見えない、なかなか信頼関係を築けない場合は、スタッフと目指す方向性がズレているか、家庭の問題など外部要因にも目を向けた方が良いかもしれません。
2. 儒教の影響が強いベトナムの年功序列
意外に知られていないのですが、ベトナムは日本よりも年功の序列意識が強いと感じています。これは普段ベトナムの方々が話す言語にはっきり現れています。
例えば、日本では仕事上の二人称は「~さんや役職名」等で呼ぶことが一般的ですが、ベトナムの場合「~兄さん(アン)、~ちゃん(エム)」など、家族内での呼び方と同じになります。
例えば「ありがとうございます」はベトナム語で「エム(自分が年下である時の一人称) カムオン(ありがとう) アン(お兄さん)」と、まず一人称で自らが年下であることを明かします。そのため、ベトナム人の方々は初対面でも臆することなく「何歳ですか?」から始まり、二言・三言目からは「~姉さん」、「~くん」など、年齢の差を考慮してお互いを呼び合います。必然的に年齢を意識したコミュニケーションとなり、その上で儒教の”年上を敬う文化”があるので年功意識はとても高いといえます。
3. 組織=家族!? 年齢のギャップを埋めるには
筆者はベトナムで新卒から働き始めた頃は、何も知らず調子に乗った発言をしてしまい、ベトナム人の先輩社員から強く当たられたりもしましたが、現在は10歳年上の社員ともなんとか仲良くお仕事ができています。
意識しているのは、役職<年齢という序列です。年上であればどのような方でも人生の先輩として敬うことと、社員であれば家族的なコミュニケーション(仕事以外のコミュニケーションも大事にする)を心懸けています。
また、相手が外国人なのではなく、あくまで自分が外国人として住まわせてもらっているという認識も重要と感じています。認識と行動を変えるだけで驚くほど周囲の環境は変わります!これは年下社員に対しても基本は変わりません。深く慕われ、「~兄さん、~おじさんは愛らしい(ゼートゥオン)」とまで言われている日本人の方もおられます。ゼートゥオンの意味は”かわいい”や“愛嬌がある”ですが、年上にも最大の敬意と親しみを込めて使われる事があります。
4. 日本人管理職として社員との関係を構築するには
今度は自分が管理者として指導する立場の場合です。ベトナムの方々は向上心が強い方が多く、そういった人材を指導・育成できる日本人管理職の確保は企業にとって重要と考えます。
では、優秀な日本人管理職とはどのような方でしょうか。いくら日本で豊富な経験を積んでいても、異国の地では日本の常識が通用しないこともあります。特に「いいからやりなさい」「日系企業ではこうするのだ」というような非論理的な指示は通じません。ベトナムは景気も上り調子で転職先はたくさんある状況ですから、嫌気が差したスタッフが辞めるリスクも大きいです。
やはり第一にベトナム人社員と信頼関係を築くことが大事と言えます。海外での管理職経験があるにこしたことはないのですが、海外経験がなくとも、ベトナム人の傾向である
・主体的、合理的な点→自分で納得しない限り指示に従わない。
・人情を大事にする点→個人と個人との関係を重視する。
という2点を抑えている方であれば、信頼を築ける可能性が高いと思います。
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投稿者プロフィール
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