現地採用の給与はどうやって決まるか?

ベトナム専門で人材紹介業をやっておりますので、他の国の事情を深く知っている訳ではない事を前提に、私が現地採用給与について体験的に理解してきた事をお伝え致します。

給与は市場価格に左右される

「市場価値を上げなきゃこの先困るよ!」という言葉があるように、労働市場というものに左右されて給与は一般的には決まります。ただし、この労働市場というものがわかりにくい。特に現地採用における市場とは何なのでしょうか?ここでは分かりやすい例を挙げます。

例えば、日本の新卒給与等、毎年何十万人がエントリーする世界では、為替市場や、小麦市場のように、給与は売り手も買い手も大きな母数があります。その中決まるので、ちょっとやそっとの要因で、その都度大きく変わるものではありません。(それでも最近は、暴落、暴騰のニュースを見る事も結構日常的な感もありますが)
一方ベトナムの現地採用市場も、常に人材募集している企業があり、エントリーする求職者の方がいるという意味では、立派な市場です。では違いは何でしょうか?そうです。母数です。求職者の数も求人の数も、日本の一般的な就職状況と、ベトナム現地採用の状況は、数が違います。

日本の労働市場が例えば、東証一部上場企業の株式市場とすれば、ベトナムの現地採用市場というのは、ハノイ証券取引所みたいな感じでしょうか。株式市場という意味では同じでも、小さな市場というのは、出来高が小さく、ちょっとした事で、大きく変動するのが特徴です。トヨタの株価を個人がちょっと買ったくらいでは、釣り上げる事なんてできないですが、小さな市場で売買されている小さな会社は、大金持ちが気合を入れて買えば、結構操作できてしまうもの。ベトナムの現地採用労働市場というものは、それぐらい小さいマーケットである、という事をまずは覚えておいて損は無いです。つまりは、個人の力で動かせるレベルです。

給与相場に大した根拠はありません

ベトナムの現地採用相場は、雑に言えば非常に労働者にとって恵まれていると言えます。東南アジアの中でベトナムは日本人にとって経済的にも観光的にもより馴染みがある、タイに比べても、条件が良いケースも多いと言えば意外に聞こえるでしょうか?ちょっと違和感ありますよね。GDPも日本からの投資額も全然違います。このネジレ現象を常々私は考えておりました。

私自身は、この根本的理由としては、上記に挙げたように、市場が小さい為に、相場が動きやすいからだと思っております。東証一部で中々上がらない株価も、ハノイ市場で簡単に上がっちゃったりする訳です。株を買う側にとってみれば、東証で買おうが、ハノイで買おうが、上がれば儲かる訳です。どっちがいい悪いではありません。市場の違いという、外部要因によって結果が異なる訳です。
では、動く要因は何か?これに関しては色々と挙げる事ができますが、ここでは話が煩雑になる為、軽く触れるだけに致します。
簡単に言うと、「経済規模の割に、大手日系企業が沢山進出してる」×「日本人というだけで、価値が出しやすいお国柄」という事だと理解しています。

世の中、正しい事、悪い事、色々あると思います。どれが正解か、など中々わかりにくい事が多いです。しかし、ちょっと見方を変えると、世の中の大きな流れの変化などから「おいしい事(かけた労力が報われやすい事)」というのがあるんです。ベトナム現地採用は、正しい事か、悪い事か、私はわかりませんが、「おいしい事」だと思っております。特に、今後まだまだ何十年も楽しく働いていこうと思う日本人にとって、激動の未来が待ち構えているんじゃないか?と思うわけです。

このような件について、もっと深く知りたい方、ぜひご連絡ください。一緒に考えましょう。

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「日の本紹会」情報発信局
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